猫が年齢別にかかりやすい病気とその症状~前編~

猫野ひなた

こんにちは、ねこけん研究員猫野ひなたです。

以前、猫のかかりやすい病気についてお話したことがありましたが、
今回はそれも踏まえて年齢別にかかりやすい病気もご紹介することで
改めて知っていただきたいと思います。

年齢別とは言ってもあくまで「その年齢でかかり“やすい”」というデータがあるだけで、
体質など個体差もありますから、

「うちは当てはまらない年齢だからこの病気は警戒しなくて良い」

なんて思わないでくださいね。

 

猫の病気で「ランキング」と言うのもふさわしくないかもしれませんが、
今回はわかりやすくするために、あえてランキングという形をとります。

猫の年齢別かかりやすい病気ランキング

0歳

1位:下痢

2位:結膜炎

3位:外耳炎

4位:嘔吐

5位:膀胱炎

 

1~2歳

1位:膀胱炎

2位:嘔吐

3位:結膜炎

4位:下痢

5位:皮膚炎

 

3~6歳

1位:膀胱炎

2位:嘔吐

3位:結膜炎

4位:皮膚炎

5位:下痢

 

7~9歳

1位:膀胱炎

2位:嘔吐

3位:結膜炎

4位:腎不全

5位:外耳炎

 

10~12歳

1位:嘔吐

2位:腎不全

3位:慢性腎不全

4位:胃腸炎

5位:下痢

 

13歳~

1位:腎不全

2位:慢性腎不全

3位:嘔吐

4位:膀胱炎

5位:甲状腺機能亢進症

(※アクサダイレクト調べ 2006年5月1日~2015年5月31日の取扱い保険金支払いデータより)

 

いかがでしょうか。

猫は小さい頃から膀胱炎などの泌尿器系の病気や結膜炎にかかりやすいということがわかりますね。

そしてやはり7歳頃からは腎臓の病気が必ず入ってきています。

実際の保険請求件数のデータから作られていますが、
やはりこれを見ても慢性腎不全は必ずなると言えますね。

 

ではそれぞれの病気の症状についても見ていきましょう。

 

猫の膀胱炎

猫はもともと砂漠で生活していた動物ですから、
水が少なくても生きていけるように、
体内の水分を大切に使う生き物です。

その体質が原因で膀胱炎にもなりやすいのです。

 

・何度もトイレに行く
・おしっこをしにくそうにしている
・排尿体勢をとってからおしっこするまでに時間がかかる
・おしっこをするときに鳴く
・おしっこに血が混ざっている

といった症状に要注意です!

 

猫の膀胱炎は人や犬と違って、特発性膀胱炎(細菌感染などがない膀胱炎)が多く、
その原因の多くはストレスと言われています。

ストレスをためさせないためにも、
まずトイレを使いやすい環境にすることが重要です!

そして水をたくさん飲ませることも大事です。

 

発症後の治療方法としては水分補給が大事になってきますが、
猫はあまり水を飲みたがらない生き物なので点滴で治療する場合もあります。

 

猫の結膜炎

続いて猫の結膜炎です。

結膜炎とは上下まぶたの内側にある結膜に起こる炎症です。

 

ウイルスや細菌感染、外傷、砂や埃などの異物、アレルギーなど原因は様々です。

猫の結膜炎はウイルスや細菌感染によるものが多いと言われ、
若い年齢の猫に(生まれたばかりの子猫でも)発症しやすいと言われています。

 

・目を気にしてこすろうとする
・涙や目やにが多い
・結膜が赤い
・まぶたが腫れる

こんな症状が出ていたら要注意です。

 

治療は基本的に点眼薬にて行われますが、
基本的に目の周りを清潔に保つことも大事なことですね。

また、他の病気にも言えることですが、
なるべくストレスを与えない環境作りというのが重要です。

 

猫の胃炎・胃腸炎・腸炎

これらは消化器の粘膜が炎症を起こしてしまっている状態で、

・吐き気
・下痢
・食欲低下

などが症状としてあらわれます。

 

原因としては、誤飲や感染症、中毒などがありますが、
やはりストレスも原因になると言われています。

また、おもちゃや毛づくろいで飲みこんだ毛がそのまま消化管にたまって
胃腸炎や胃炎を引き起こす場合もあるので注意が必要です。

危険なおもちゃについてはこちらのPDFでも紹介しています。

フードを変える際にもお腹の調子が悪くなる場合がありますから、
変えるときは少しずつ変えていきましょう。

 

 

ここまで「前編」をお届けしてきました!
少しでも参考にしていただければ幸いです。

そして「後編」も重要ですからぜひ読んでください。

それでは後編でまたお会いしましょう!