猫の腎不全の原因解明!死亡率1位の腎不全が過去のものになるかも

知っていますか?

他の動物に比べて、猫が腎不全(腎臓病)が原因で亡くなることが異常に多いことを。

これまで、なぜ猫だけが腎不全になりやすいのか、原因不明でした。

質の良いキャットフードと常に清潔な水と清潔なトイレを用意すること。

飼い主にできることはこれだけでした。

というのも、ほとんどの猫の通る道は決まっていたんです!

STEP.1
7歳前後
尿管結石や腎炎などによる急性腎障害発症
STEP.2
7歳から10歳前後
急性腎障害が回復せず慢性腎不全
STEP.3
10歳〜15歳前後
尿毒症となり死亡

猫とはそういうものであり、腎不全(腎臓病)は猫の宿命である!

これが、常識でした。

なぜ猫だけが腎機能が回復しないのかはであり、確かな治療法もなく、対処療法しかありませんでした。

猫の腎不全の原因解明!血中タンパク質AIMが鍵だった!

そんな、原因不明だった猫の慢性腎不全ですが、2016年についに解明され、治療法・予防法の糸口が見つかりました!

そんな、世界中の愛猫家のヒーローとなったのは、東京大学の分子病態医科学の宮崎徹教授です!

宮崎徹教授が発見したAIMという血中タンパク質には体内にあるあらゆるゴミを掃除するものであるということが元々分かっていました。

猫が急性腎障害が生じると,ろ過装置であるフィルターがつまり、ゴミが溜まります。

ヒトやマウスの場合は,AIMが発動してゴミが取り除かれ,腎機能が改善するのですが、猫の場合はAIMが発動せず、ゴミがたまり続けることになりそのまま慢性腎不全となるんです。

AIMはIgMというタンパク質にくっついているのですが、普通は、ゴミがたまると、自然とIgMと離れて、ゴミへと向かいます。

しかし,猫の場合はゴミが溜まってもAIMとIgMとの結びつきが強く、自然と離れることができないというのです。

掃除する役目のAIMが機能していないから、慢性腎不全になる。

この猫腎臓病とAIMの関係については、宮崎徹教授がたくさんの取材に答えていますので、その一つを紹介しますね。

参考 猫が30歳まで生きる日~猫の腎臓病に打ち克つたんぱく質「AIM」とは?獣医師小林元郎note

宮崎徹教授が、猫の腎臓病に関心を持ったきっかけになった小林獣医との対談です。

AIMがIgMと離れられないのならば、AIM製剤を単体で投与したらいいんじゃないか?

ということで、臨床試験が2016年に行われ、慢性腎不全末期で余命1週間の猫キジちゃんに、直接AIM製剤を投与すると、劇的に回復し、1年も生き延びたというのです!

このキジちゃんには、計5回投与したとのことで、投与の度に元気になったということです。

このキジちゃんについては、宮崎徹教授の著書に詳しく書かれています。

参考 猫が30歳まで生きる日 治せなかった病気に打ち克つタンパク質「AIM」の発見Amazon

猫の腎不全は、血中にIgMと離れた単体のフリーAIMが存在すれば予防できるし、発症していても改善する!

まさに2016年は猫にとっても、愛猫家にとっても革命的な年になりました。

血中フリーAIMが増加する食生活を目指そう!

猫の宿命である慢性腎不全から愛猫を守るために、今飼い主にできることはあるのか?

宮崎徹教授が、2021年12月末〜2022年3月末までには、猫の血中フリーAIMを増加させる効果のある成分を含んだキャットフードを販売予定とのことです。

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成分配合が発表されるまでは、総合栄養食であるウェットフードか、総合栄養食であるドライフードとのミックスフィーディングで健康維持をしましょう。

ウェットフードがオススメな理由はこちら

ドライフードとウェットフードどちらがいいのか?

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